親知らずとは?
親知らずは前歯から数えて8番目の歯のことで、17~30歳頃に生えてきます。
永久歯の中で最後に生えるため、スペースが足りないことで横向きや斜めに生えたり、骨の中に埋まって生えてこなかったりする場合があります。正常に生えていない親知らずは、歯茎の腫れや周りの歯のむし歯リスクを上げるなどの問題を引き起こすため、抜歯した方がよいでしょう。
隣の歯がむし歯になると、親知らずが邪魔でケアしにくいため、悪化のリスクが高まります。
親知らずの抜歯のリスク
親知らずの抜歯を含め、手術や抜歯をすると必ず炎症が起こります。炎症は傷が修復される過程で起こる現象のため、それ自体は大きな問題ではありません。
しかし、炎症に伴って次のような症状が現れて、生活に支障をきたす場合があります。
- 発赤
- 腫脹
- 発熱
- 疼痛
- 機能障害
炎症に伴う症状の現れ方には個人差があり、中にはほとんど腫れや痛みが現れない方もいます。
当院の親知らずの抜歯
当院の親知らずの抜歯では、痛みと炎症に配慮しております。
痛みへの配慮
当院では、痛みへの配慮として次の4つに取り組んでおります。
- 塗るタイプの麻酔である「表面麻酔」で麻酔注射の痛みを軽減
- 極細の針で麻酔注射の針が刺さるときの痛みを軽減
- 麻酔薬を人肌に近い温度に温めて注入時の痛みを軽減
- 最高品質の切削器具で不快感の原因となる振動を最小限に抑える
このように、当院では痛みに配慮した親知らずの抜歯を行っておりますので、痛みを懸念されている方もお気軽にご相談ください。
炎症への配慮
当院では、炎症にともなう痛みや腫れを抑えるために、次の4つのことに取り組んでおります。
- 最小限の切開
- 最小限の骨削除
- 抗生物質や鎮痛剤の術前と術後に投与
- 炎症を鎮めてから処置を行う
切開や骨削除の範囲が広く、深いほどに炎症が強くなるため、可能な限り最小限の侵襲で済むように処置しております。
親知らずのQ&A
親知らずはどのような歯ですか?
前歯から数えて8番目の歯で、永久歯の中でも最後に生えてきます。
成人してから生えることが多いことから、親を知らないという意味で「親知らず」という俗称になっています。正式名称は第3大臼歯です。
親知らずは必ず抜かないといけないのでしょうか?
親知らずがまっすぐに生えているのであれば、抜く必要はありません。
しかし、斜めや横向きに生えたり骨の中に埋まっていたりする親知らずは、周りの歯のむし歯リスクを高めたり、歯茎に炎症を引き起こしたりするため、早めに抜歯することをおすすめします。
周りの歯が痛み出しました…
歯と歯茎のすき間から細菌が侵入して炎症が起きている可能性があります。この炎症によって痛みや腫れなどの症状が現れます。
痛みや腫れ以外の症状はありますか?
炎症が広がると、喉が痛くなったり口を開閉するときに痛くなったりします。
また、喉の奥へと炎症が広がることで気道が塞がれて、重篤な状態に陥る危険性もあります。
親知らずを抜かずに治すことはできますか?
炎症を抑える薬や抗生物質の服用で痛みを抑えることができますが、これは一時的に菌を減らしただけに過ぎません。
根本的に改善するには、親知らずの抜歯が必要です。
痛みが強いので、すぐに抜いて欲しいです
まずは、炎症を抑えるために抗生物質を服用していただきます。
炎症が起きている状態で抜歯すると、さらに強い炎症が起きて痛みや腫れに悩まされる恐れがあります。また、炎症が強い場合は麻酔が効きづらくなり、治療による痛みが問題となるでしょう。このような事態を防ぐためにも、まずは炎症を抑える処置を受けていただきます。
抜歯時すると痛みや腫れが起こるのですか?
抜歯のときは麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。しかし、抜歯後は必ず腫れます。
当院では、表面麻酔や極細針の使用などで痛みを抑える工夫をしておりますのでご安心ください。抜歯後の腫れは、治療の翌日~翌々日がピークで、その後は次第に軽快します。
親知らずを抜くときに神経を傷つける恐れがあると聞いて不安です
下顎の骨の中には、下歯槽神経と血管があります。親知らずと神経が近い場合は、抜歯後にしびれが起こる可能性があるため、細心の注意を払って治療いたします。
確率は数%程度ではありますが、絶対に起こらないわけではありません。親知らずの抜歯前には、必ず検査で神経の位置を確認して、慎重に治療を行います。
ドライマウスでお悩みの方へ
ドライマウスは、唾液の分泌が慢性的に低下して、口の中が乾くことです。
50歳以上で患者が増えて、日本でも数百万人もの人が悩まされていると言われています。
ドライマウスのよくあるお悩み
ドライマウスになると、自浄作用がある唾液の分泌が低下することで細菌が繁殖しやすくなり、口臭が強くなる場合があります。
また、舌の表面がツルツルになったり赤みやひび割れが起きたりするなど、症状はさまざまです。
―次のような症状がある方は、ドライマウスを疑いましょう。
- 口が乾く
- 口の中がネバつく
- 喉が渇いて夜中に目覚める
- 味覚がおかしくなった
- 口臭が気になる
- 虫歯や歯周病になった
- 水をよく飲む
- 食物が飲み込みにくくなった
- 口が乾いて話しづらい
- 舌が痛い
- 入れ歯が合わなくなった
ドライマウスの原因
生活習慣
飲酒や栄養不良、喫煙などが関連しています。
精神的ストレス、緊張
ストレスや緊張によって交感神経が優位になると、唾液の分泌が低下します。
薬物
抗うつ剤や抗パーキンソン剤、降圧剤などの副作用に唾液の分泌低下があります。
年齢によるもの
加齢によって口や顎の筋力が低下したり萎縮したりすると、唾液の分泌が低下します。
口で呼吸する(口呼吸)
鼻詰まりなどが原因で口呼吸になると、唾液が蒸発して口が乾きます。
その他
脱水症や糖尿病、シェーグレン症候群、骨髄移植、放射線など、さまざまな原因で唾液の分泌が低下します。